2016年11月28日月曜日

すてっぷゼミナール2016 女性が学び・発言するためのエンパワーメント講座④

◆STEP4 わたしも言いたい!女性のための政策づくり◆

日時…11/13(日)14:00~16:00   
講師…朴木佳緒留(神戸大学名誉教授)

今年度のすてっぷゼミナールは4回連続講座です。
最終となる4回目は「市の政策を女性の立場から見直してみる」がテーマでした。


 
「暮らしやすい街」は、多くの市民が望むことです。
暮らしに関わる幅広い分野に関わる市の施策に、市民としてどう関われるのか、参加者みんなで考えました。

「多勢に無勢」というのは、通常は「少人数で大勢に向かっても、勝ち目はない」という意味で使われますが、政策づくりの文脈では、「意思決定の場で一人で頑張っても限界がある」ということと思われます。
自分が少数派の立場で、そんな経験ばかりしていては、楽しくもないし、しんどくなります。
例えば、日本の衆議院議員女性割合は9.5%(45人)で世界191ヵ国中157位(28年4月現在)と、女性が国の意思決定の場で少数派になっています。
みなさんの職場や地域や家庭内では、どうでしょうか。

朴木さん自身も、大学で「女性一人」の状況に立たされ「多勢に無勢」や「女性と男性は視点が違う」という経験を何度もされたそうです。
また、自治体の男女共同参画施策に関わることも多く、伊丹市では市の要綱で設置されている「男女共同参画施策市民オンブード(ノルウェー語で「監視役」という意味)」を務められました。
公募市民と学識経験者で構成される市民オンブードの役割は、伊丹市男女共同参画計画の進捗状況を担当部署からの聞き取りによってチェックし、市長に報告することです。
 オンブードとなった市民と共に市職員への聞き取りから報告書を作成することを繰り返す中で、「行政の施策は市民生活に直結」し「『市民の目(意見)』は行政を変える(「市民の目」になるのは結構シンドイが、遣り甲斐は大きい)」ことなどが実感できたそうです。
 豊中市の男女共同参画計画にも「市民との協働による男女共同参画の推進」が明記されています。
オンブード制度がなくても、「行政と市民のパートナーシップ」を実現する方法はいろいろあります。
「陳情」でもなく「抗議」でもない形で、豊中市が暮らしやすくなるための政策づくりに関わることができます。
現在、豊中市男女共同参画計画の見直しが行われています。
パブリックコメントという市民が意見を市に伝える機会があるので、そのチャンスをぜひ活かしてください。

Y.O