2013年3月24日日曜日

落合恵子さん講演会「自分を抱きしめてあげたい日に~わたしが変わる、わたしが変える~」を開催しました


317日すてっぷホールにて、落合恵子さん講演会「自分を抱きしめてあげたい日に~わたしが変わる、わたしが変える」を開催しました。

落合さんは、ご自身がシングルマザーの家庭で育った経験から「人権、そして男女共同参画という意識が目覚めていった」こと、「女性、男性、高齢者、障害のある方、性的マイノリティ、外国人、すべての人が参画できる社会が男女共同参画社会であり、それは人権からスタートし人権がゴールである」と、男女共同参画社会について語りました。世の中に皆と同じでない誰かに対しては差別と偏見があります。「自分の内側に差別や偏見はないか。常識がこうだから多数派はこうだから、という意識を自分のなかに育てていないかを問いかけて欲しい」と呼びかけました。

そして男女共同参画社会をめざすなかでもう一つ考えなくてはならないこととして「平和の大切さ。子どもや夫を失う悲劇を繰り返すことのないように戦争をしないという憲法第九条を守ることの大切さ」をあげました。 

落合さんがお母さんを介護していた頃、世間は小泉改革のまっただ中で「自己責任」が盛んにいわれていました。落合さんはこの「自己責任」に大きな疑問を感じていました。「母が認知症となるのは母の責任なのか。自己責任という言葉で病気も障害もすべて個人の責任とされ、社会が負うべき問題もすべて個人に押し付けられることの怖さ。自分ではどうにもならないときに、助けあって支えあって生きることができる。そんな社会をつくることこそ大切なのではないか」と、これからの社会の進むべき道を提起しました。

落合さんは作家の大江健三郎さん、瀬戸内寂聴さんとともに「さよなら原発1000万人アクション」の発起人として活動しています。復興からはまだ遠い被災地の様子、避難者のみなさんのご苦労を報告され、「未来を生きる子どもたちが引き受けなくてはならい原発の不条理さ」「福島を忘れないこと」について語りました。

岩手県の保育園の先生と園児たちが歌ったことがきっかけで、20数年前にクレヨンハウスがつくった子どもの歌『空より高く』が3.11の応援歌になりました。最後にこの『空より高く』をみんなで聴きながら、被災地の復興を祈りました。

 

当日の様子を落合恵子さんがご自身のブログに掲載しておられます。「さよなら原発1000万人アクション」の活動などで連日お忙しい中お越しいただき、会場が暑かったせいもあったのか(申し訳ございませんでした)「ひやっとすることがあった」と書いておられました。それでもさすがプロ!私たちを元気づけていただけるお話しをしっかりしていだだきました。ロビーでグッズ販売されていた福島からの避難者の方と楽屋でお話された様子も書いておられます。


 

 
アンケートより

●ご自分の実体験をもとにされたお話は説得力がありました。自分ができることは何だろうと問いかけることを忘れずにできることをしていきます。

●人間の強さは自分の弱さを知っている人、本当にそう感じました。いろいろためになりました。『空より高く』素晴らしいです。歌詞を書きとめましたので皆に、教えてあげたいです。

●男女共同参画への意識が芽生えてきた。遅すぎたけど、落合さんの言葉が胸にうたれました。思っていたより、ずーっときれいで、輝いていました。また年齢に関係がなく若々しい姿に勇気がわいてきます。

●有意義なひと時でした。男女共同参画社会。たくさん勉強させていただきました。ありがとうございました。

●女性のことだけではなく人が生きること社会のこと福島のこと。たくさん聞けて勉強になって、元気になりました。

●自分でも気づかなかった自分自身の内面にある差別意識に気づかされたり、自分の周囲のことを自分のこととして捉え、考えていくことの大切さを改めて感じました。

 

※当日、会場の空調が悪く汗をふいておられた方もいらっしゃいました。ご迷惑をおかけしましたこと、お詫び申しあげます。       O.H